破産や個人再生の場合は、一部の債権者を除外して手続を行うことは許されません。
しかし、意図してか、意図せずかは別として、一部の債権者を除外して、弁護士に依頼・説明される方もおられます。
例えば、知人からの借金、勤務先からの借金などの場合、破産や個人再生から除きたい、という方もおられます。
知人の場合、個人的な関係から返済しないわけにはいかない、勤務先からの借金の場合は、返済しない場合はクビになる、という心配からです。
しかし、このようなことは破産や個人再生では許されません。
また、意図せずに、一部の債権者を除外して弁護士に説明される場合もあります。
この中には、忘れていた、という場合もあります。
また、そもそも、借金をしている、あるいは、債務があるといった認識がなかったという場合もあります。
たとえば他人の借金について、保証人(または連帯保証人)となっている場合があります。
本人(その他人)が順調に返済していれば、ご自分が保証債務という債務を負っている、ということを忘れておられる、あるいは、そもそも債務を負っているという認識をお持ちでない場合もあります。
また、最近では、携帯電話の電話機を、分割払いで購入された場合も、忘れがちです。
電話料金と一緒に請求され、毎月、順調に支払っておられる場合は、電話機の代金について、借金をしていることを忘れておられる、あるいは、そもそも借金であることを理解されていなかった、という場合もあります。
電話機は、クレジットで(つまり分割払いで)購入していることになりますので、まさに借金ということになります。