個人再生の場合は、破産(免責)の手続とは異なり、免責不許可事由のような制度はなく、手続の利用において、借金の使途や借金の原因は問われません。

浪費があっても、借金の減額には支障はありません。

しかし、個人再生で、借金の使途や借金の原因を全く考慮しなくてもよいか、浪費などの借金の使途や原因を無視したり隠したりしても良いかと言うと、そうではありません。

次のような視点から、借金の使途や原因が問題となりますし、また、浪費があったことを明らかにする必要は生じます。

1 個人再生は、借金の減額や返済方法について、債権者に意見を尋ねるものですから(特に小規模個人再生は債権者にて多数決がなされます)、債権者の賛成や反対を判断するための材料が必要です。

 再生計画(分割弁済計画)の多数決をとる場合、債権者によっては借金の使途、原因や経緯によって賛成反対を決めるということも考えられます。

 例えば、浪費ではありませんが、クレジットカードで商品券を購入してすぐに換金したというケースで、そのカード会社にとっては、見過ごせないカードの利用方法であるので、反対意見を述べる可能性がある、と言われた場合がありました(但し、そのケースでは、結果として、債権者の多数決は可決しております。)。

 

2 個人再生では、最低弁済額(どこまで減額してもらえるか)は、保有している財産と同じ金額以上でなければならないとの基準があります(清算価値の保証)。

 本当に財産がないのかどうかを確認するために、財産が減っていった理由あるいはお金を貯めることができなかった理由などをきちんと説明する必要があります。

 財産が減った理由をきちんと説明できない場合は、財産がないということに納得できない場合があります。

 そこで、借金の使い途や、持っていたお金を、いつ、何に使ったのか、具体的に説明する必要はあります。

 この点の具体的事情について、きちんとした説明ができない場合は、実は、まだ財産が残っているのに、ウソをついているのではないか、と疑われることもあります。このことは、個人再生委員の選任が必要と判断されることにつながります(個人再生委員が選任される場合は、裁判所の費用が、追加で30万円必要です。)。

 

3 個人再生における分割弁済計画(再生計画)を履行していけるかどうかは、毎月、弁済原資を準備できるのか、にかかわります。

 浪費のあった方であれば、本当に弁済原資を残していけるのか、今後も浪費をしてしまい債務の弁済原資を準備出来なくなるのではないか、との心配が生じます。

 そこで、浪費など反省して、今後は無駄な出費をしないこととして支出を節減し、生活再建策をきっちりと立てることによって、弁済原資の準備が確実であることを説明する必要があります。

 

 個人再生は破産と違って借金の原因は問わない、浪費があっても問題ない、という手続であることは間違いありませんが、何も触れなくてもよいというものではありません。しかし、浪費があれば何か不利になるのではないか、できれば浪費があったことは言いたくない、とまで身構える必要はありません。

 浪費などがある場合は、これに適した対策を行ったうえで、個人再生を申し立てますので、ご安心ください。

 

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藤本法律事務所