弁護士になってから、この4月で満19年になります。

この間、多くの債務整理事件(破産、再生、任意整理等)を扱ってきましたが、債務整理の相談、依頼をされる時期が、大きく変わってきた、という印象を持っています。

かつては、債務整理の相談を受け、正式に依頼を受けてから、受任通知を発送するまでのスピードが重要であった時代がありました。
つまり、貸金業者の取立が厳しかった時代です。弁護士が、貸金業者に受任したことを電話で伝えても、まだ書面で受任通知が届いていないから、関係ない、取り立てに行く、という業者も結構ありました。
そのことは、受任通知も貸金業者の営業店(実際に借りている支店)に送っていました。少しでも早く取立を止めるためです。

このころは、先月まで返済していた、という方が、相談、依頼に来られるケースが大半、というよりも、ほとんどでした。

ところが、厳しい取立が社会問題となったころから、貸金業者からの取立の電話に、◯◯弁護士に依頼した、あるいは依頼する予定、と答えれば、貸金業者から弁護士に確認の電話をかけ、これに対して、弁護士が、◯◯さんから依頼を受ける予定と回答すれば、正式に依頼を受ければ受任通知を送って下さい、待ってます、といった対応をしてくれるようになりました。

このころも、まだ、最近まで返済を続けていたが、返済できなくなった、という方がほとんどでした。ただ、以前に比べると、切羽詰まった状態、という感じではなくなりました。

ところが、最近は、業者もあまり電話をかけたりしないため(人手がないのでしょう)、滞納があっても、文書を粛々と送るだけ、というケースも多いようです。そのため、返済が滞ったままでも、そのままに放置しておかれる方も居られるように思います。

そうすると、弁護士へ相談、依頼にこられる場合は、かつてのように切羽詰まってこられるのではなく、多額の債務を負担しており、しばらく返済はできていないが、何らかのきかっけで、そろそろ債務の整理をきちんとやっておきたい、という方が増えてきております。

ただ、こういう方も、実際に弁護士が受任して債務整理を始めると、もっと前にやっておけばよかった、と言われる方が大半です。
生活の再建のためには、やはりできるだけ早く対処されることがよいと思います。

藤本法律事務所